配信、ゲーム実況向けでリアルタイムに音量を操作したり、エコーをかけたり、歌ってみた配信をするのに最適な機材である
YAMAHAのウェブキャスティングミキサー AG03MK2/AG06MK2。
オーディオインターフェイスを導入したものの、次にマイクは何を選べばいいのか…と悩んでいる方も多いと思うので、今回はコンデンサーマイクの選び方や価格帯別の製品の違いについて書いていきます。
AG03MK2/AG06MK2で配信を始めるのに重要なコンデンサーマイク
AG03やAG06を導入するのであれば配信と相性のいいマイクを選びたいところです。
- XLRケーブルによる接続(キャノン端子)
- コンデンサーマイク(48Vファンタム電源が使用可能)
- 単一指向性
基本的には上記3つの特徴を満たしていれば配信向き、と言えるでしょう。
といっても「配信向き!」と書かれていなくてもコンデンサーマイク自体、XLR接続で単一指向性のものが一番機種の種類が豊富なので幅広いバリエーションから選ぶことが出来ます。
後は価格帯別で自分に合ったマイクを選べるかどうか、というところに重点を置いていきましょう。
用語説明
・XLRケーブル…音響機器に使われる太めのケーブルでライブハウスにあるようなスピーカーやスタジオマイクに使われています。ノイズが少ないのでマイクケーブルとしてよく採用されます。
・コンデンサーマイク…マイクの種類です、詳しい説明は省きますが非常に感度が良く音を正確に伝える特徴があります・
・ファンタム電源…コンデンサーマイクを起動するのに必要な微弱な電源のこと、基本的にオーディオインターフェイスに搭載されていてon/offが可能です。
・単一指向性…音を拾う方向(指向性)のことで、1方向からの音を集中して拾います。
マイクにはダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類がありますが、配信で使う場合は最初はコンデンサーマイクを選ぶようにしましょう。
理由としてはダイナミックマイクは至近距離の集音に強いマイクなので、口をマイクから少し話すと音量が落ちるからです。
もちろんその分、タイピング音や部屋の環境音は入りにくいですが、ゲームをやりながらずっと口のすぐ近くにマイクを置かなければいけないのは少しやり辛いですよね。
コンデンサーマイクはマイクの感度が良いですが、1方向からの音を中心に集音する「単一指向性(カーディオイド)タイプ」であれば、ちょっとマイクから口が遠くても集音してくれるし、環境音が入りすぎることも無いというバランスのいい配信が出来ます。
初めてコンデンサーマイクを買う場合の注意点
初めてコンデンサーマイクを買う場合の鉄則として
「メジャーなメーカーで」「堅実なエントリーモデル」を買う
というのが至極当然のようで非常に重要です。
これをケチって格安のマイナーメーカーや、怪しい中華製品を買ってしまうと、音質が良く無かったり、不具合やノイズに悩まされる可能性が高いです。
とはいえ最初から何万円もするマイクを買う必要はなく、1万円以内でも「堅実」なパフォーマンスを発揮するコンデンサーマイクが存在するので紹介します。
【1万円以下】コンデンサーマイクのエントリーモデルのおすすめ
MPM-1000
(マランツプロ)
- 人気のコスパ抜群マイク
- 6000円ながら驚きの高音質
- ショックマウント、簡易卓上スタンド付き
TM-80
(TASCAM)
- 充分クリアな音質
- ショックマウント、簡易スタンド付き
P120
(AKG)
- 上位機種にひけを取らない音質でコスパ抜群
- 付属品は無いため別途購入が必要
「1万円以下だと流石に音質が良くないのでは?」と思うかもしれませんが
2000円ぐらいの卓上マイクやゲーム用のヘッドセットに比べたら雲泥の差と言えるぐらい十分音質は良いです。
初めて導入したときは音質の良さに驚くと思います。
MPM-1000は6000円の入門機にしては驚きのコストパフォーマンスで、この価格でなんとショックマウント、簡易スタンド付きで大人気。
TM-80も同様にショックマウント、簡易スタンド付き。
P120は1万円以下でありながらローカットとPADスイッチ付きです。
どれも「メジャーな音響機器メーカー」の「エントリーモデル」なのでホームページすら無い怪しい格安品とは違い、安心して購入できるコスパモデルと言えます。
【1万円~2万円】もう少し予算があれば選択肢がぐっと広がる
1万円以下にこだわらず、もう少し予算を取ることが出来ればぐっと選択肢が広がります。
AT2020
(オーディオテクニカ)
- 昔からDTMや収録のエントリーモデルとして活躍している超定番マイク
- 上位モデルにあるローカット機能が無い
- ショックマウント、スタンド無し
V67G
(MXL)
- ボーカルレコーディング用に設計されたマイク
- 歌ってみたの収録、配信をしている方にはめちゃくちゃおすすめ
- 中域に特徴があり特に女性ボーカル向け
- 色がシルバーでハードケース、ショックマウント、ポップフィルター、クリーニングクロスのついた全部入りの「V67G-HE」もおすすめ
B-1
(ベリンガー)
- 価格帯にしてはかなりクリアな音質
- ローカットフィルター、レベルカット搭載
- ショックマウント付き
1万円以上のコンデンサーマイクぐらいから機種ごとに特徴が出て来ます。
「オーディオテクニカ」の「AT2020」は配信はもちろん、ボーカルから楽器演奏まで幅の広い音域を録れる鉄板エントリーモデル。数多くの配信者が使っているモデルでもあります。
ローカットと-10dBのPADスイッチのついた上位モデルの「AT2035」も人気です。
「MXL」の「V67G」は中域に特徴を持たせた音質で女性配信者、歌ってみたの定番マイクとして人気です。
「ベリンガー」の「B-1」は1万円台としてはかなりクリアな音質、ローカット、PADスイッチ付きです。
どれも最初に導入するには十分な高音質になります。低価格モデルから少しだけ予算を上げるだけでいい機種が手に入ると思うと充分買う価値はあると思います。
また、2万円ぐらいまでのエントリーモデルについてはAG03とマイク、ケーブルなど配信を始めるのに必要な機材がセットになったパッケージがAmazonに売っているので、セット売り品に関してもまとめたページがあるので気になる方はチェックしてみてください。
→セット品のまとめページへ
【3万円~】音質にこだわりが出てきたらグレードアップも視野に入れよう
ここまで紹介してきたマイクで十分高音質ですが、配信中の自分の声の特徴が分かって「もっと低域に特徴を出したい」「曇っている音域をクリアにしたい」などこだわりが出てきたのであれば、上位機種を取り入れるのにいいタイミングだと思います。
ちなみに当サイトのイチオシマイクは3万円台で変える上、上位機種に引けを取らない音質を持ち、かつ堅牢性もノイズ対策もされているAstonのOriginです。
Origin
(Aston)
- 英国メーカー製
- スタイリッシュさと高音質、堅牢性を価格を抑えて実現したマイク
- メッシュヘッドによる堅牢性
- ポップフィルターが組み込み済み
- スタンドアダプタ(ねじ)内臓
- マイクスタンドにそのままセッティング可能
C414 XLS
(AKG)
- 高級マイクの名機
- 指向性の細かい切り替えが可能
- ボーカル収録、楽器収録など音圧の違う環境でもオールラウンドに対応
TLM103
(NUEMANN)
- 幅広い音域と音圧に対応するプロユースのマイク
- 音の奥行や柔らかさまで感じることが出来る
- ワイヤメッシュによるポップノイズ対策済み
イギリスの新鋭メーカー「Aston Microphone」の「Origin」は同価格帯でもずば抜けたコストパフォーマンスを持つマイクで当サイト管理人のイチオシです。メッシュヘッドで高い堅牢性を持っており、内臓のポップフィルターによりかなり雑音(ポップノイズ)が抑えられています。音質のクリアさに関してもピカイチで価格を抑えながら配信で高音質を求める方にはかなりおすすめの1台です。
「AKG」の「C414 XLS」は高級機の定番モデルとして歴史の長いマイクです、指向性を自由に変えれてなおかつPAD(入力減衰)も4段階で選択できるのでナレーションからボーカルレコーディング、大音量の楽器レコーディングなどかなり幅広い用途で使えるので、使用用途が多岐に渡る方はとりあえず持っておいて損は無い1台になってます。
「ノイマン」の「TLM103」は有名配信者やVtuberなど、声の自然さにこだわりをもった人が取り入れてることで有名です。
プロ用収録スタジオで定番の超高級マイクで同じ「ノイマン」の「U87Ai」という30万円近くする機種がありますが、それと似たコンセプトで作られており、音声、ボーカルは特に忠実に表現できます。
実際に収録された音声を聞いてみると音の自然さや奥行まで感じることが出来る納得のクオリティです。
まずはコスパ重視で選んで、音の違いやこだわりが出てきたらハイグレードを検討しよう
価格帯別に代表的なマイクの紹介をしてきましたが、最初の1台はエントリーモデルでも十分なクオリティを感じることが出来るはずです。
活動をしていく上で、音声に対してのこだわりや不満点が出てきたら、かなり音声に対する理解が深まっている状態なので高級機も検討してみると良いでしょう。
自分の声に合ったマイクは巡り合わせ的なところがあって「高級機よりも低価格帯のマイクの方が自分に合ってる」なんていう人も結構居たりします。マイクの世界は奥が深いので、このページを見られた方も各機種の比較動画などを見ながら自分に合った機種を探してみて、色々使ってみるのも面白いと思います。
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